生霊とは何か
ご相談の中でも結構多いのがこれです。古来平安時代から生霊がついてるとか生霊に悩まされるとかさんざんなお話が古今東西あります。虫の知らせなども実は生霊だったりします。
魂とはなにか、というところを題材しているのだからおわかりかとおもいますが、生霊とはすなわちその相手の魂です。魂の回復のところで書いたとおり、人から憎しみでも慈愛でも憐れみでも、人から思いを傾けられれば相手から魂をもらう、といいましたね。それがこれです。相手が自分に対してなんらかの強い思いがあれば、相手の魂がこちらに飛んできます。それが生霊です。むろん相手はその魂をとばすことによって自分自身は消費されていますから、なくなっていきます。
それでも相手が欲しい、相手がむかつく、相手にこうしてほしい、愛してほしい、何をしているのかきになると相手のことを考え続けることによって、相手にどんじゃかどんじゃか飛ばしているのです。
それでも普通の人間はそんなに大量に飛ばすことなどできません。なぜなら魂の消費には通常リミットがかかっています。自分の生きていく分、自分につかうぶん、我が身可愛さの分、それほど相手には傾けないようになっています。ところが世の中には「自分はどうなってもいいから相手を破滅させたい」だの「自分のすべてをかけてでも相手を手に入れたい」「自分はどうなってもいいから相手をなんとかしてあげたい」というちょっとリミットが外れる状態がまま発生いたします。そうなると、本来だったら自分を消滅させるようなことはできないようになっているはずのことが「なってしまう」のですね。これはいってみたら「優秀な術師」の才能でもあります。自分のリミットをはずして燃焼するのですから、そういう霊能者はえてして寿命が短いです。60超える人はすくないのではないかしら。
ちょっと話はずれました。まあこうやってじゃんじゃがじゃんじゃか飛ばしていくのですから、きたほうはそれを受ける形になります。これは相手が生きている限り、あるいはこちらへの妄執が亡くなる限り続きます。ですが、たいていの人間生霊がとんできたくらいなにも感じません。それこそヘビーに飛んでくる芸能人とか、著名な人、政治家、そういう人たちにいくらとんできてもたいしてなにも感じないか、あるいはそれを無意識に糧にしています。みえない、感じない、痛みはないけれども「ファンのみなさんありがとうー妬みもここちよいのう」なんていう人にとっては、あるいは負の感情すらもそれを糧にできる人間にとっては大変おいしい餌です。
ここでまた話題がずれますが、古代の人たちはわりと霊的なものに敏感な人たちが多かったのは事実です。なんせちょっとした感覚で生きるか死ぬか、食べられるか食べるかの感覚の世界で生きていたのですから、センサーが発達していたわけです。例えばいまみたいに天気予報もありませんから、ちょっとした空気の流れでいろんなものをみてとれていたのですから。なのでそこに術師がいたとしたら、一般人にもよくとおります。だってそもそもが敏感ですもの。耐性のない細菌にちょっとした抗生物質がきくように、敏感な人間に術やら支配はよくきいたのです。知識もいまほどないですしね。ですがいまの人間そんなセンサーなくても生きていけますからセンサーは退化します。つまり「昔ほど今の人間に術やら支配はきかない」のです。支配きかせようとおもったら、昔より魂が減ってる人間が、昔よりも魂つかって術かけないといけないうえに、利きが悪い。恋愛やらなにやら術やらおまじないつかってなにかするにも「そもそも魂もそんなにない人間」が「センサーぶっ壊れてる人達に」あがくというのは大変非効率だと思ってください。効果がないわけではないですが、ぶっ壊れている人たちに聞かせるなら計画と段階と手法を練ってください。出会いが欲しいとセンサーぶっ壊れてる人間にコスパの悪い餌をばらまくよりは、何人にもであって、この人がいいな、という人間に自分を意識できるようにひっかける。そういうやり方でないと今の人間に対しては効率的ではない、というところを、パワーストーンやアイテムをつかおうとする人は頭に入れておいてください。
話がずれまくっています。なんにもまとめになっていませんね・・・。さてそんな鈍たる人間とは異なり、霊的に敏感な方、ちょっとしたものでも気が付いてしまって、生霊やら他の霊やらにアタックをされるかた。こういう方はいってみたら生霊や霊にとってはおいしい餌です。ちょっとアタックするだけで、おびえて自分たちを意識してくれて、怖い、恐ろしいとおどおどし、意識を傾けることによって自分の魂を差し出してくれるからです。生霊やら霊やらを意識すればするほど、相手を肥大化させているのです。そうなると相手も強くなります。霊やらなんやらは前もどこかでかきましたが「気にしない」「無視」「ラップ音がなったら放置して、さんざん相手に力を使わせること」で弱体化していきます。霊が相手してくれないからでていったのではなく、霊が相手にしないのにやっきになって攻撃したせいで、力を使い果たして塵(じんだけの存在)になってしまったのです。おらおら生霊だの霊だの来たらやってやるぜ!と相手にするのは無視ではありません。それはむしろ「相手を認識し、認め、相性つなぐ行為」です。
生霊の対処法
多分霊能者のほとんどがこれをいやがります。相手はとめられないですもの。自分の母親や知人相手なら、執着の矛先をかえさせたり、それどころじゃなくすような物理的な手段を用いれるかもしれません。なにか好きそうな趣味を紹介したり、好きそうなアイドルでもみせたり、ペットやおせわさせるものをあたえたりなどですね。
ですが恋愛などで、相手がどうしても自分のことをあきらめてくれないとか、相手が自分に人生かけるほど執着している、という場合であればなかなかそれもむずかしいでしょう。
対処法、これはもうケースバイケースです。家族やリアルの知人以外であれば引っ越す、姿を見せない、物理的な座標を変える、SNSなどでつながりをつくらない、これです。相手が自分につながるラインすべてなくなれば、どうやったって追跡できません。相手がこちらを想起してそこに飛ばそうにも、こちらの情報は常に更新されています。20歳の黒髪学生の●●ちゃん、を想起しても、25歳茶髪のOL●●ちゃんとはことなるのですから、そこにとばすことはできません。まったくもって相手がつながる先をかえてしまうことで、防御する。これが本当は一番です。影響力なくなりますから。
ですが人生そうはいっていられないですし、いますぐ霊的に鈍感になれ!とか自分自身をかえていくにも時間がかかりますので、いますぐできる対策法からつたえておきます。
1.昔からある形代をつくる
ヒトガタでもなんでもかまいません。自分自身の情報がそこにのればいいので、血液でも名前でも、三回生き吹きかけるでもいいです。それをつくって自分のかわりに家においておく。ですがこれすぐダメになるのでもう数日、早ければ3日くらいでとりかえるくらいでもいいです。相手からくるものがつよければ、経験上かべにたてかけておいたら、そのたてかけておいた形に壁に茶色い焦げ跡がついているくらいのこともありました。
2.自分の魂の見境をなくす
結局ターゲッティングされているのはいまその自分です。自分という人物の外側の輪郭があり、その中に自分という魂があることで形が保持されています。自分という輪郭が溶けてしまえば、そこには「自分」と認識されるものはありません。
なので生霊だって24時間365日アタックかけているわけではありません。相手がこっちのことになにか想起したときに、とんできます。それもリアルタイムではありません。霊だって物理法則をまったく無視できないのですから瞬間的にとんでくるわけではないです。
相手がきたな、というときに自分自身の見境、境を意図的になくすのです。真っ黒い漆黒のプールの中に自分自身が入っているイメージをしてください。なにもまわりからみえない、自分自身も自分の輪郭がわからない、相手からも判断できないし、自分自身も自分を知覚できない
その状況をイメージします。本当はそれが常時発動できるくらいになればいいのですけれどもね、最大の防御になりますし。それを何度も常態化して、脳がそれをセットできるようになれば一番です。
まあそこの境地にいたるのはむずかしいけれどもアタックがあったときにそれをできるようになれば影響はなくなります。意識のある大人は無理ですが、年端のいかない子供やペットなどは自分の闇に入れるくらいでも影響を緩和することができます。意識のある大人はむりですよ(大事なことなので何度もいいます)。
よく、生霊を攻撃したり、なにか生霊に対して圧力をかけて、恐れさせたらいいのではと「生霊と戦う」ことを選ぶ人がいますが、ここで最初にかいたのがいきてきます。ほとんどの人間は霊的に鈍感です。なんもこちらが相手の生霊を傷つけても、威嚇してびびらせても「相手はわからない」のです。そんときはおいかえせるかもしれませんが(実際追い返すだけならなんとでもなります)、飛ばしている相手は鈍感なのでなんの意識もひっかからずにまた飛ばしてきます。鈍感な人間は最強ですよ。生霊をおくってくる相手がプロの霊能者で、こちらと力勝負して相手がそれを認識し、霊能バトルして相手が敗退して「もうおくらないわ」なんていうのは漫画の世界です。プロ同士ならまあなくもないか、という世界ですけれども、通常生霊おくってくるのは「リミッターがはずれて自分自身をうしなってもいいから相手にたいしてなにかしたい」という一般人です。
3.相手を吸収する
魂なのだから吸収できます。自分自身が相手を頭からバリバリと食べてもいいですし、吸血鬼のようにくらってもいいです。くるのは相手の魂なのだから、もうふりきって相手を食べることです。
この場合、純粋な魂は砂糖のようなもの、エネルギー効率がいいですが、他者は混ざりもの、不純物です。つまり消化やエネルギー効率が悪いです。相手からきた魂を全部自分のものにすることはできません。ですがまあないよりましですし、最悪吸収と消化でマイナス、あるいはとんとんになるかもしれませんが「きた生霊が相手にかえらない」のですから、相手を純粋にへらすことはできますね。
吸収の際、いもたれではないですけれども、しばらくぐあいが悪くなるかもしれません。ですがうまくいくと自分の魂が増えます。あいては減ります。倫理的、あるいは抵抗がない人はどうぞ。
今回は脱線も含めて長くなりました・・・。次回は11月には更新します。