先日、今の仕事がどうしても辛い、田舎でのんびり暮したいのだけれども、その選択は間違っていないかというご質問が数件ありました。その時に降ろした言葉を記載します。
まず、自給自足というものに酔わされている。自給自足の真実は、今あるもので自らの生活をしていくことであり、今ある物で生活できることが本来の自給自足であるということでした。今、自分自身の持っているもの、資産や財産、スキル(資格)、人脈、会社等そういうもので、自分自身の生活をしていくこと。これが本来の自給自足の意味です。
土地を沢山持っている人は、野菜や果物などの作物を育てて、それで生計を立てていけばよいでしょうし、手に職や技術のある人は、それで生計を立てていけばよろしいです。体が丈夫なら、配達や建築、営業、スポーツ選手などすればよろしいでしょう。決して、田舎や無人島などで、食料や生活のインフラ等すべて自分で作り出しのんびる暮すことが自給自足ではないのです。都市部でも、田舎でも、海外でも自分自身で稼いだお金で生活を成り立たせているのであれば、それは自給自足ということになります。
自分自身がお金を沢山貰っていらして、田舎で土地を購入して生活する。まぁ、最初は良いでしょうが田舎に住んだからといって、自分自身の憧れだけであることが多く、何も生産スキルをもってもいないのに生活できるかというとそれは別の話になります。
今、自分の持っている物で生活が成り立つのであれば、自分の生活が足りているのであれば、それはどこに住んでも自給自足といいます。ですが、テレビやネット記事、雑誌や周囲の自慢話の中で、田舎に住み大自然の中でのんびりと自給自足の生活を満喫などと憧れを誘うような情報に酔わされてしまっています。酔わされている自給自足は、大変過酷なことが多いです。生活のインフラから食料調達まで一人もしくは家族など少人数で行わなければなりません。分業化ができません。集落の行事や近隣とのコミュニケーション問題、虫や毒蛇、猪や鹿などの害虫害獣問題。清潔な水の確保など。田舎に行けば行くほど個人の役割が増えます。
田舎暮らしに酔って、憧れだけで行動するよりも、まずご自身が持っている物、自分や家族を養っていけるのか行動の前に考察と検証をしてみてはどうでしょうか?もし、どうしても衝動が抑えられないというのであれば、行動の前に当社までご相談いただければと思います。その衝動や陶酔を外すこともできます。